備え付けの照明を落としてランプを灯すと、ほんのりとした光が辺りを照らす。
闇を追い払うような強い光ではなく、共存するような柔らかな光…
クリスマスカラーだとされる緑と赤のリボンで作られた螺旋模様が
くるくると廻り、光に微妙な抑揚をつけているのが尚良い感じ。
これがお手製だというのだから、レンさんの器用さには驚くばかりだ。
「綺麗ね…」
ほぅ、っとため息をつくようにフロゥが囁く。
その彼女の鉱石質の耳と翅が光を受けて煌いているのがまた、何とも。
「本当に…。…こんな素敵なもの、良かったのかしら…」
「いいんじゃない?
くれるって言うんだからありがたく貰って、ちゃんと使えば!」
使わないでとっておくのはモノに対して失礼だもの、と
妙に自信を篭めて言うフロゥに私は笑顔で返事をする。
「そうね…。あ、お湯が沸いたみたい。皆を呼んできましょ、
かなでさんから頂いたとっても美味しそうなケーキもあるし
ご馳走は無いけれど…ささやかに楽しもう」
こんな風に誰かと世間のイベントを楽しめる事が出来るようになるなんて。
以前旅をした時ですら、出来なかったのに…
見た目はあの頃から殆ど変わらないけれど、精神的に少しは
成長している…かしら?
まあ、そういう思考は後で良い。
茶葉がお湯に浸ってる間、素早く皆を呼んでこなくちゃね。
