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幕間:成長過程

「そう。それはいい経験をしたわね」

穏やかに、それでいてどこか妖艶な響きを含みながら彼女は微笑む。

続き

「……否定はせんが。に、しても落ち着きすぎだろ」

小さく溜息を吐きながら、彼女に相対する青年は苦笑する。
彼が彼女を招いたのはただ茶会をするためではない。
彼女の娘が力ある者との戦いで傷つき倒れた、という報告を使い魔から受け
流石に連絡するべきだと思って呼んだのである。
彼女の伴侶とその息子に知られないように、というのは少々骨が折れたが。

「そう? 確かに危ない目にはあったかもしれない…
 初めて“死”を間近に感じたかもしれない。
 けれど、それで命を落とす事は無いのでしょう? 狼狽するなんてありえないわね」

青年の言をあっさりと退け、出された茶に優雅に口をつける。

「…序に言えば…心配すらしていないわよ?」
「おいおい……」
「だって、私とあの人の娘だもの。加えて、この世界には貴方が居るし」

にっこりと告げられた内容に青年はあからさまな溜息を吐く。

「ったく…アイツがここに来たのはやっぱお前の差し金か」
「差し金だなんて。私はあの子に何も言って無いわ」
「言わなくても記憶を引継がせたろう。同じ事だ。

 ――まぁいい。
 じゃあ、今後同じ事があっても気にしなくていいんだな?」
「ええ。
 
 ……次に会う時どれだけ成長しているか…ふふ、今から楽しみね」

  • 2013/11/23
  • 創作モノ::幕間/DK