白い装束の青年―――ナセルが翼人に保護されて数日。
使い魔が負わせてしまった負傷は、カーシャ病院に(ごろごろと転がって)行ったお陰で
綺麗に完治したナセルが、何処へ出かけて戻ってきたのは丁度お菓子時。
訪ね先で大量の彩り鮮やかなお菓子をホクホク顔で貰って来た彼は
台所と食器棚を勝手に拝借して、元々持っていたらしい茶葉で茶を淹れ
持ち帰ったケーキを始めとするお菓子類を見目良く皿に盛り付けていく。
白い装束の青年―――ナセルが翼人に保護されて数日。
使い魔が負わせてしまった負傷は、カーシャ病院に(ごろごろと転がって)行ったお陰で
綺麗に完治したナセルが、何処へ出かけて戻ってきたのは丁度お菓子時。
訪ね先で大量の彩り鮮やかなお菓子をホクホク顔で貰って来た彼は
台所と食器棚を勝手に拝借して、元々持っていたらしい茶葉で茶を淹れ
持ち帰ったケーキを始めとするお菓子類を見目良く皿に盛り付けていく。
「…で、こいつ中に入れたって訳か?」
「はい…困っていらっしゃったようでしたので」
余りにもカーシャにそぐわない格好の青年と己の使い魔である少年を交互に見る。
諸々の事情でアトリエに丸一日以上篭り、そのまま転移を用いて依頼主の所へ行き。
無事納品を済ませてアトリエから出てみれば、使い魔達以外の見慣れない顔。
人当たりの良さそうな青年…という印象のその人物は浅黒い肌に相反するような
上から下まで白い装束。そして独特なアイメイク。
翼人の記憶が正しければ、この装束と化粧の仕方は異邦の砂漠の民のものだ。
(何で砂漠の民がこんなとこに居る?)
外が妙に騒がしいことに、聡い耳を持つ少年は気が付いた。
どうやら番樹として庭に放っているモミノキモドキが何かと争ってるらしい。
音から察するに、相手は複数。
眼の前の幼子も事態に気が付いたようで、鋭い目をして外を睨んでいる。