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幕間:優美なお茶会…?

イブラシル大陸はパラスから船で海峡を越えた冒険者達が、初めて新大陸の地を踏む街、港町プルトス。
この街にはクラン『Sternenzelt』の拠点…クランシンボルが存在する。
建てられたのはそう新しい話ではない。だが、不思議と今まで喧騒に包まれることがなかった
プルトス郊外のその拠点は、いつもの平穏さを失い、俄かに慌しくなっていた。

――――2月14日。聖バレンタインの日、と異界で言われる日。
その日に、初めて『来客』を迎えることになったせいである。

クランシンボルへの来客は、決まって1つしかない。
その砦を破壊するか占拠するか…、いずれにせよ武力行使によってそのシンボルから該当クランを追い出す為にやってくる。
よって、拠点を構える側はそれに対抗するため、傭兵を雇ったり、拠点に異変があったときに
旅先からクランメンバーを一時的に転送するための魔法を仕込むなどの手段を講じる。
このプルトスの『Sternenzelt』の砦が俄かに慌しくなったのも、来客という変事に対応するため、
クランメンバーの一部が砦に転送されたからなのだが…

その慌しさは、どう見ても砦の存亡を賭けた準備とは程遠いものだった。

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  • 2010/02/14
  • 創作モノ::幕間/DK

幕間:vs白龍

燦然と煌く白銀のそれは、俄かに曇り翳る空と相俟って、天の川のようでもある。
もちろん、天の川ではない。
空の星々がこんなにグネグネ動き回ってたらたまらねぇ。
それは世界によっては“聖なるもの”とされる一つ

―――長大な龍の姿。

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  • 2010/02/12
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幕間:Culb Sternenzelt

  • 2010/01/19
  • 創作モノ::幕間/DK

幕間:自覚

『覚えられたさ?』

相変わらず教本を食い入るように読みふけっている本人格に問い掛ける。
結局…前回は躯を変化させずに入れ替わって、俺が2回召喚した。
詠唱・構成・発動まで俺が一人でやったのって…そういや初だったな。
本人格が中でそれを見てるだけってのは今まで無かったさね。

「なんとなくだけどね。魔力構成の仕方は理解した…詠唱はまぁ言葉遊びだし…
 発動は構成と言葉遊びを合致させるものって感じか。目的のを引っ張り出す
 ところにちょっと不安はあるけど、そこはルーンで予め縛ってるし…」

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  • 2009/11/13
  • 創作モノ::幕間/DK

幕間:Sternenzelt

背の翼をしまいこんで、仰向けに寝転ぶと土と草の匂いが鼻腔をくすぐった。
そのまま視線を真っ直ぐ向けると、そこにはビロードのように滑らかな
深い深い紺碧の空と、宝石のように煌く幾億もの星々。

凍て付くようで、清冽で。それで居て温かな光。

『………この世界の夜空も、綺麗さね』
「そうだね…」

大地に寝転んで夜空を眺めるなんて、何時振りだろう。
…もしかしたら、初めてかもしれない。
懐かしい気分はするけれど、わざわざ翼を仕舞ってまで大地に寝転んで、
というのは記憶に無いから。

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  • 2009/09/26
  • 創作モノ::幕間/DK