「貴女が忙しいのはわかってる …が、それをおして
次の巡りでは是非、貴女に力を貸して欲しい」
次の巡り、俺は“俺”でなくなるが。
そんなことはこの際関係ない。
……逢魔と呼ばれる者たちが再び央国に来るという。
かつて同陣営になった巡りでは、逢魔の一人、彼女の主君と
――互いに古き縁を伏せていたが故――誼を結ぶだけで精一杯だった。
が、今は違う。
次の巡りの始まりで、縁を明らかにする機会を彼は与えてくれた。
お陰で共に縁ある者からの形見を彼に託すことができた。
その際に彼と交わした約束。
彼は覚えていないかもしれない。
そもそも彼女は知らないかもしれない。
それでも。
それを叶える絶好の機会を、逃しはしない。