ぼくらの旅日誌

旅を始めてなんだかんだ結構経っちゃった。
モノを媒介に使わないといけなかった僕の術も、ここ最近はモノを使わずに済んでる。
使ってもいいんだけどねー、ナセルとかイウォセンの髪で結局やらなかったし。
髪の毛って結構強力な媒介になるって習ったんだけどな。
あれ？　誰かを呪う場合には、だっけ？

ま、いいや。

＋683年 9月＋

気が付いたら4人しか居なかったんだ。
挨拶して一緒に平原に移動したはずだったのに。

誰が、って思ったらユエが居なかった。
慌てて戻ったら街の門の近くでこっくりこっくり…
えーとこれって船を漕ぐってやつだっけ？
うたたね？

＋683年 8月＋

冒険者登録の手続きを無事終えて。
諸々の準備を終えてから、僕とパーティーを組んでくれる人たちと初顔合わせ。

どんな人が来るんだろう、ってちょっと緊張してたし
そもそも見つけられるのか…僕と組んでも良いって思ってくれる人が
一人もいなかったらどうしよう、って、ちょっと不安だったのは此処だけの話。
無事顔合わせをすることが出来たから問題ない！

逃げていた頃の夢を見た
皆で野宿して火を囲った最後の晩だ
あまりにリアルで、またあの時に戻ってしまったと錯覚した

いいじゃない。
修行兼ねて、見聞を広めるのも兼ねて旅をしたかったんだもの。

金色の砂漠とオアシスの街

頭からつま先まで、ゆったりとした純白の衣装を見にまとった人物が、運河を渡って旅に出る船を自室のバルコニーから見ていた

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